TBSの
ショートドラマ『階段のうた』監督しましたー。
現在放送中!毎週木曜日の21:54から。


【映画監督作品】

『ナイトクルージング』
『プラットホームアットホーム』
(宝塚映画祭グランプリ)
『春眠り世田谷』インディーズムービーフェスティバル入賞
『あの女に似てる女』(フジテレビショートショートドラマ制作部入賞)
『迷猫』
(TAMA NEW WAVE映画祭入選)
『ゴールデンウィークエンド』TAMA NEW WAVE映画祭入選)
『鍵がない』(劇場公開作)
『帰れない二人』(総務省webムービー)
『セカンドチェリープロジェクト』進行中

【テレビドラマ監督作品】

TBS『階段のうた』


【脚本作品】

中学生日記『マドンナを救え』
中学生日記『図書室パラダイス』
中学生日記『バレンタインの放課後
中学生日記『嘘つきレッスン』

中学生日記『悶々フォーエバー』
『リハビリ刑事』(刑事祭参加作品)

【PV作品】

Polysics『Kaja Kaja Goo』


【作詞】

HARCO『世界でいちばん頑張ってる君に』
空気公団『やさしい朝』








2011年3月29日火曜日

地震の日、空はいつもと変わらず、青かった。

ロケハン中に、地震が起きた。
郊外の住宅地。路面がふにゃふにゃと波打ち、
塀が倒れそうになり、出てきたおばあちゃんを
道路のまん中に誘導したりする。
まるで船の上にいるかのように、固いはずの地面が数分間にわたって、揺れていた。
あ、地面はこんなにも柔らかいものなのだと思った。っていうか、
僕たちの暮らしは、海に浮かぶ小舟の上にあるみたいなもんなんだなぁって思う。
こうして世界は終わるのか、僕はぶらぶらとまるで縄跳びみたいに揺れる
電線の向こうにあるいつもの変わらない空の青さ感じながら、そう思ったりした。
それでも僕たちスタッフは仕事を続けた。
どう撮るか、どうカットを割るのか、役者はどう動くのか、話をする。
プロデューサーが細心情報を伝えてくる。
家族とも連絡がつかない。でも僕たちは仕事をした。

そして二日後、撮影本番を迎える。
スタッフも、俳優たちも不安の中。きっと。
でも、誰もそのことを口にしないし、
僕自身、地震の情報はシャットアウトする。
実家とも連絡とれないし、
福島の親戚のことも心配だったのだが、
僕はそのことを考えないようにした。
撮影に集中するためだ。
変に監督である僕があたふたしたら
みんなをさらに不安にさせるだろう。

被災地から離れて暮らす僕たちにできること。
義援金を送ること。ボランティアをすること。
それももちろん大切だと思う。
でも何よりもまず、
きちんと通常の仕事をきちんとすることではないか。
きちんと仕事をする。いい仕事をする。
まず経済を復興させることが、結果として被災者のみなさんへの支援になると
僕は自分に言い聞かせて、撮影をしていた。

まず、経済を通常通りにすること。
そしてそれから少しづつ、今後のこと、原発のこと、社会のありかたのこと、
あるいは仕事において、どんな映像表現で、
みんなの幸せのために貢献できるのか、
を少しづつ考えていくしかないのだと思う。

※その時、撮影したショートドラマは、『階段のうた〜シーズン3』。4月7日(木)21時54分からTBS系列で放送されます。

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