髪をそめて、ヒゲをたくわえて、二週間がたった。
最初はぐんぐん生えてきたのだが、いまは勢いが止まっている。
なんだか元気ないじゃん、と最近のヒゲの成長率に不満なのだが、それって人間の成長と同じだなぁと妙に納得したりしている。
で、ヒゲをはやすことで、この世の中には、ヒゲをはやしたくてもはやせられない男たちがいっぱいいるってことを知る。
いいなぁ…、山田さん、ヒゲはえて…と嘆く男子たちのあごを見ると、あれ?鯉のヒゲか?って感じのちょろちょろ系の人がいる。それはあえてそうしてるのかなぁと思っていたのだけれど実は違うということであった。マックスでそうなんだと。僕もまぁそういう意味では恵まれてるなぁ…。
がしかし、未だヒゲって奴は、僕の身体の一部になっていない気がする。
めしの時にとくに気になってしょうがないのである。
小学校の時に、けっこうな産毛の子がいて、そいつが牛乳を飲むたびに、白ヒゲになって、
「やーい、ヒゲ菌ヒゲ菌」とからかっていたら、
※ちなみに最近「やーい」というガキはいないと思うが、
その女子は、「ヒゲ菌」というあだ名になってしまった、ということがあった。
そしていま、僕はその時の彼女の気持ちがよくわかる。
しょうがないじゃん!!!白ヒゲになるのしょーがないじゃん!!!
ヒゲがあるんだもん、牛乳飲んだら、そりゃ白ヒゲになるよー!!!
ほんとうにすまない、「ヒゲ菌」。(すまん、本名を思い出せない…)
でもまぁ牛乳飲んで白くなるのは、まぁ、かわいげがあっていいだろう。
まぁ、ビールの泡がついても、まぁ、ドイツ人みたいでいいだろう。
ただし、大戸屋とかのデミグラスハンバーグのデミグラスソースがついたり、
キムチみたいな赤い奴がついたりするのはどうだろう?
臭いし、目立つし、なんか野蛮…って感じがする。
だからヒゲにそういうたぐいのソース類がついていないか
自分の舌で自分のヒゲをなめたりする。ぺろりぺろり。
ざらっとした感じが気持ちわるい。ぞくっとする。
ヒトデの表面を触った時のような、あの「ざらっと感」だ。
女にはわかるまい、この「ざらっと感」。
うーん、マンダムっていう昔のCMは、
ものすごいヒゲ男子の心をわしづかみにする表現であったことを
いまさらながらに思うのであった。
ああ、チャールズブロンソンの「狼よさらば」をもう1度見たくなった。
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